2010-01-01から1年間の記事一覧

Gene conversion のreview

Gene conversionのしくみ ①DSBR(Double strand break repair) model (図中a-b-d) 1.DSB(Double strand break)ができるDSBのできる要因  Meiosisではtopoisomerase like enzyme(SPO11)が関与  Mitosisではradiation(放射線照射), 停止した複製フォーク、あ…

コドンバイアスはタンパク質のフォールディングのエラーを少なくする

Warnecke T, Hurst LD (2010) GroEL dependency affects codon usage—support for a critical role of misfolding in gene evolution. Mol Syst Biol 6: 340真正細菌のシャペロニン(GroEL)はタンパク質が正しくフォールディングするように助ける。大腸菌に…

探索行動には生まれたときの体重が関与している

Mammal study 35: 139-144 (2010) 探索行動と様々な形質の相関をラボマウスで調べた結果、雄では出生時体重が大きいほど探索行動が激しく(探索行動の距離)、雌では大きいほど少ない(探索行動の頻度)ことがわかった。 探索行動のしやすさが、分散につなが…

チベット人の高所適応の遺伝的な基盤

サイエンスの記事 Genetic Evidence for High-Altitude Adaptation in Tibet チベット人は高い山地に暮らしているので低酸素状態に適応している。チベット人に近い日本人や中国人は高所に行くとがんばって酸素を運ぼうとしてヘモグロビン濃度が上がるのだが…

ネアンデルタール続報

まだ論文を読んでいないのだが。ネアンデルタール人と現代人との交雑の証拠が見つかったそうです。やっぱり、ね。とか。交雑派万歳。よかったねテンプレトンさん。 でもどこまではっきりとした証拠なのか、気が向いたら読んでみようとおもう。 もし交雑して…

すごすぎる!カラス

サイエンスの記事。元ネタはBiology letter。 http://news.sciencemag.org/sciencenow/2010/04/clever-crows-complex-cognition.html?etocニューカレドニアカラスはとっても賢い。 バラバラに覚えた各種の行動を正しい順序で組み合わせて、目的(えさ食べる…

ネコの毛色パターンについて:論文

別件でちょこっと論文検索をしたら、気になったので備忘録に。Defining and mapping mammalian coat pattern genes: multiple genomic regions implicated in domestic cat stripes and spots Eduardo Eizirik et al. 2010ネコの模様のパターンを決める遺伝…

DNA replication Fidelity: Kunkel 2000

分子進化を考える上でDNApolymeraseのFidelityや構造は重要だろう。特に今はインデルの起きる仕組みについて知りたい。 ・エラーの起きる率は酵素のクラスによってちがう。(校正のためのエキソヌクレアーゼ活性に応じて)(Family A, B, C : 10^-6~8) ・水を…

恐竜と鳥の間

Scienceの記事 恐竜と鳥類はジュラ紀の後期、約1億5千万年前に分かれたとされている。これまで、羽の生えた恐竜と最古の“鳥”とされるArcheopteryxとの間には6千3百万年という開きがあったが、最近新たに中国の新疆で見つかった鳥っぽい化石はこの間を埋める…

同義置換速度は一定と仮定しなければ、非同義置換速度は系統間で比べられないのか?

どちらが正しいのだろう?1、中立説によれば同義置換速度は選択の影響を受けないのでどんな系統間で同じである。そう仮定して非同義痴漢速度を比べれば、どの系統で非同義置換速度が早いとか遅いとかを判断できる。ところが、実際には2配列間の分岐年代を知…